記事番号: 1-1088
公開日 2017年04月21日
更新日 2017年06月26日
4月16日(日)に第9回目の歴史的風致散策を開催しました。今回は、恵林寺、放光寺を拝観し、小屋敷セギを辿りながら千野の慈徳院、向嶽寺、塩山温泉郷までの道のりを散策しました。
市内では春のお祭りとして4月12日の「しんげんさん」(恵林寺)と4月18日の「あきやさん」(秋葉神社・向嶽寺)が有名で、12日に行われた「しんげんさん」はお天気にも恵まれ、満開の桜咲くなか盛大に執り行われました。散策では、この「しんげんさん」にまつわる歴史資料である「御額字名簿」(武田信玄100年遠忌奉加帳)や、普段は公開していない武田晴信(信玄)の墓などをご案内しました。また、藤木から千野までの散策路では、道際に流れるセギ(水路)の歴史や水源、水の供給網などについて解説しました。
登録文化財の中村屋旅館では、玄関天井の放射状に配された竿縁やピンコロ石(御影石をサイコロ状に加工した石。昭和の中頃まで塩山駅周辺などの道に使われていた。)を敷石に使ったアプローチを見学しました。道々に見える満開の桜と咲き始めた桃の花を眺めながら塩山地域の歴史的風致をゆっくりと歩いて散策していただきました。
甲州市教育委員会文化財課では、平成27年度から歴史まちづくり法に基づく「歴史的風致維持向上計画」策定に取り組み、平成29年3月17日付けで主務大臣(文部科学大臣、農林水産大臣、国土交通大臣)より認定を受けました。今年度より順次計画を進めてまいります。なお、今年度も引き続き、市民の皆さまへの周知と、ご意見をいただく機会として「歴史的風致散策」を企画しております。ぜひご参加ください。
恵林寺 明王殿
セギを辿りながら散策(塩山藤木)
武田信春の館跡である慈徳院(塩山千野)
向嶽寺 中門
登録有形文化財 中村屋旅館本館