記事番号: 1-947
公開日 2017年09月07日
更新日 2018年04月21日
9月3日(日)に「古代史しんぽじうむ 和歌刻書土器の発見」を甲州市民文化会館で開催したところ、県内外より約500名のご参加をいただき、盛会に終わることができました。
シンポジウムでは、仮名文字や古代史、国語学、和歌、書道史など各方面の研究者による講演、検討報告、ディスカッションを行いました。第一部の基調講演では公益財団法人五島美術館の名児耶明先生から、仮名文字の歴史の中で和歌刻書土器がどのように位置付けられるのかが述べられました。第二部の検討報告では、土器に和歌が刻まれた歴史背景、地方と都の交流、和歌の内容、書としてはどのように評価できるかなど、様々な視点から報告がなされました。第三部のディスカッションでは、ケカチ遺跡をどのように評価し位置付けるかが今後の検討課題として挙げられ、発掘調査報告書がまとめられた後、さらに多くの研究者により議論が進められることと思われます。
また、同会館の歴史民俗資料室では、和歌刻書土器が出土したケカチ遺跡をはじめとして、市内の遺跡から出土した遺物の展示も行い、展示解説(ギャラリートーク)も合わせて実施いたしました。こちらも多くの方々が参加され、和歌刻書土器の実物を前に、じっくり観察されている様子がうかがえました。
甲州市民文化会館・歴史民俗資料室では、9月24日(日)まで「甲州市の遺跡展」として和歌刻書土器のほか、近年の発掘調査成果を展示しています。また、9月26日(火)から10月8日(日)の期間で「史跡指定20周年記念 黒川金山展(仮)」を行いますので、こちらもどうぞご覧ください。
なお、甲州市民文化会館は月曜日・祝日は休館日となっておりますのでご注意ください。開館時間は朝9時から夕方5時までとなっております。