記事番号: 1-1189
公開日 2020年01月10日
令和2年の小正月行事が甲州市内各地で行われます。
その中で、山梨県または甲州市の無形民俗文化財に指定されている民俗芸能の披露についてお知らせします。
一之瀬高橋の春駒(山梨県指定 無形民俗文化財)
■日時 1月11日(土) 午後6時頃から
■場所 旧高野家住宅・甘草屋敷(地図:外部リンク)
甲州市の北部に位置する一之瀬高橋地区に伝わる小正月の行事で、笛・太鼓・鉦によるお囃子と歌に合わせた駒踊りで構成されます。道祖神場や各戸を巡って踊り、結婚や子供の誕生、新築があった家には「水祝儀」や「弁慶」という特別なお祝いが仕立てられます。
過疎化により、永く演じられずにいましたが、平成20年に保存会を再編、以後様々なイベントでの積極的な披露と後継者育成に力を注いでいます。平成21年の小正月からは「なるべく元のお祭りに近いかたちで、夜に火を囲み楽しみたい」という保存会の要望から、甘草屋敷で披露するようになりました。
藤木道祖神祭 太鼓乗り(甲州市指定 無形民俗文化財)
■日時 1月12日(日) 午後7時頃から
■場所 放光寺駐車場(地図:外部リンク)
藤木地区は上藤木・下藤木・西藤木に分かれ、互いの道祖神場にお年始する「往来(ゆきき)」という慣わしがありました。その訪問先での余興として行われたのが「太鼓乗り」です。太鼓に乗って地域の出来事を芝居仕立てにし、「チャリ狂言」を演じたのが、太鼓乗りの原形と見られます。
現在では3基の大太鼓が放光寺に集まり、燃え上がるどんどん焼きの炎を挟んで、向かい合った大太鼓の上の役者が、歌舞伎の名場面を掛け合いで演じます。
田野十二神楽(山梨県指定 無形民俗文化財)
■日時 1月18日(土) 午後6時頃から
■場所 田野地区公民館(地図:外部リンク)
「十二神楽」は、明暦2年(1656)頃、当時流行していた伊勢参りができない人のために、伊勢の国から移したものといわれ、伝説では、天照大神が岩戸に隠れたとき祈祷に舞った神楽とも伝えられています。
県内唯一の「伊勢流」で、湯立てによる祓い清めの神事を行います。まず獅子が清めの舞を舞い、その名の通り、12の舞が次々に展開しますが、途中の舞の中にも獅子が入って共に舞う、独特の趣を持った神楽です。