記事番号: 1-2083
公開日 2020年12月01日
甲州市2020東京オリンピック・フランスハンドボールチーム交流事業実行委員会では、
来年度のフランスハンドボールチームの事前キャンプに向けて、様々な機運醸成事業
(五輪は勿論、ハンドボールを、事前キャンプ自体があることを知ってもらう事)を行っています。
甲州市夢プロジェクト-Rèaliser-(レアリゼ)※
と題し、オリンピアンやパラリンピアンを含む様々なアスリートの「レアリゼ」を語っていただこうというこの企画
4回目となる今回は、アイススレッジホッケーの元日本代表で、2006年トリノ、2010年バンクーバー、2016年平昌と3大会出場
し、バンクーバーでは決勝ゴールを決め銀メダルを獲得した、上原大祐さんをお招きし、講演会を実施しました。
上原さんの講演は昨年度神金小学校でもおこなっており、
今回は、松里中学校3年生と大藤小学校の全児童向けに2講演を依頼しました。
←当日のポスター
松里中学校でも、大藤小学校でも
バンクーバーで獲得した銀メダルを実際に触らせていただきました。
先生方が、普段モノを残存に扱っている子供が
両手で大事そうに持っている様子をみて
目の前にある銀メダルが物語るストーリーの重さを
説明しなくても感じるものなんだなと嬉しそうに話しているのが印象的でした。
・誤解しちゃいけない、パラスポーツは誰でもできる
人はそれぞれに弱いところと強いところがある
ある時弱くなることもある。
そうした時、その人を〇〇だから、〇〇できないと仲間外れにしてしまうのか?
足を怪我しているからバスケが出来ないではなくて、
一緒に車いすバスケをする環境が日本に育ってほしいと語る上原さん。
自身の武者修行先アメリカではこうした文化が根付いているようだ。
パラスポーツは体の一部がOFFになっているスポーツ
だからOFFにする事で誰もが一緒にできるスポーツ。
しかもパラアスリートは超人達で、むしろ一部がOFFの代わりにその代役の部分がONになっている。
ブラインドサッカー選手の耳には敵わないし、
車いすスポーツの腕力には敵わない。
だからONスポーツとも呼べる!
・成功も失敗も何が必要?
大藤小学校では1年生から6年生までの年齢層の幅があるため
楽しく聞いてもらえるように、子供の集中力を切らさない遊びや
興味を引くワードをふんだんに使っていました。(○○の呼吸!)
成功も失敗もチャレンジしなければ生まれない!
そしてチームワークには
○○してあげた。ではなく○○してあげたいという気持ちを持つことが大切だと
話していました。
最後の質問コーナーでは
純粋に子供たちに話が伝わったようで
この話が良かったとか、実際にやってみるとか
色々な意見が飛び交っていました。(先生方もこの様子に驚いていました。)
・夢を叶えるために語る
上原さんの夢は金メダリスト!
だから「大ちゃん(※)は実は夢を叶えていないんだ!」と話す
※障害者の事を他人事ではなく、他人事ではなく、友達事としてとらえて共生してほしいと話す上原さんは、講演の際は「大ちゃん」と呼ばせ、友達になろうと呼びかける。)
現役を引退したから金メダルの夢は叶えられなかったけど
次の夢は、東京パラリンピック大会開会式でパフォーマーとして出場すること
もうオーディションは受けたとの事で、自信は満々だ!
そんな様子を聞かされた中学生から
なんでそんなにポジティブなのか?落ち込む時はないのか?と問われると
「落ち込む事や悩む事にパワーを使うのは何も生まれないよ。時間がもったいない
ポジティブで楽しいことに頭を、力を使うんだ!
そしていっぱい話して、友達に語って、思いを伝えるんだ
そうすれば夢は叶うよ!」
ちなみに上原さんは
パラアドバイサーとして
車いすハンドボールの普及も行っているとのこと。
同じハンドボールとしてぜひ実施してみたいです。
←今回の報告書
※レアリゼとはフランス語で夢を叶える・実現させるの意