記事番号: 1-2084
公開日 2020年12月17日
甲州市2020東京オリンピック・フランスハンドボールチーム交流事業実行委員会では、
来年度のフランスハンドボールチームの事前キャンプに向けて、様々な機運醸成事業
(五輪は勿論、ハンドボールを、事前キャンプ自体があることを知ってもらう事)を行っています。
甲州市夢プロジェクト-Rèaliser-(レアリゼ)※
と題し、オリンピアンやパラリンピアンを含む様々なアスリートの「レアリゼ」を語っていただこうというこの企画
5回目となる今回は、ロンドンオリンピック4×100mリレー元日本代表の佐野夢加さんをお招きし、講演会を実施しました。
佐野さんは毎年、小学生向けの陸上教室をお願いしており、
佐野さん自身も小学校の先生なので非常にわかりやすく内容がよいのです。
そんなご縁から、ぜひオリンピックへの向けての体験を中学生向けに、
そして実技指導も含めてと無理なお願いをしてみたところ二つ返事で決定しました。
12月11日(金) 勝沼中学校 講演14:00~
実技15:00~
←当日のポスター
小学校から社会人まで順を追って佐野さんの体験を話してくれました。
小学校3年生の時に陸上に出会いは
きっかけは学校で走るのが早かったからだと言い
始めるきっかけは何でも良い。何事もじっとしていないで始める事が大事!
中学校で100m全国2位となった事で事態が一変
突然の結果に周囲との今まで一緒に取り組んできた仲間とギャップが生じ、
「同じ練習をしていて、なんであいつだけが?」と周囲の目が厳しくなって
練習も学校もつらい場所になってしまったとの事。
そんな時助けてくれた友達がいたから今の自分がある!
部活に出られない日々も近所の河原でコツコツ練習を続けた日々
悩んでも良い、相談し、胸の内をさらけ出せば必ず助けになってくれる人がいる。
先には必ず光があるから!と佐野さんは生徒に語る。
友達や仲間の大切さを知った中学から
高校に進学すると仲間と共にバトンをつなぐリレーに出会う。
進路を決めるにあたり「自分が何をしたいのか」自問自答を繰り返した。
出てきた答えが「陸上を続けたい」だった。
大学2年で初の11秒台に突入し日本学生選手権4位(11秒95)
いよいよという時に
3年春に足首捻挫、
ここから走っては怪我の繰り返しとなりはじめて陸上をやめたくなったそうだ。
それでも、このままでは終われないという気持ちの方が強く
卒業してもやろうと決意した。
社会人では怪我が続き、練習もままならないが
支え、応援だけは変わらない。
そんな周りの期待に自身も「なぜかやれる気かしていた」と話す。
日本一になったことがないから日本一の富士山を目指そうと
特別陸上とかけて登山したわけではないが
初めて山頂から望む絶景に心を奪われ、この景色を心に刻み
陸上でもよい景色が見たいと夢の実現に向け再始動したと話す。
アジア大会4×100mリレー日本代表となるも
またしても春先の怪我。
いつもと同じ事をしていても夢は実現できない
ピンチをチャンスに!とフォーム改造を決意し、
二人三脚で頑張ってきた先生をオリンピックに連れていくと強い気持ちを持ち
全てを掛けて駆け抜けた最後の3ヶ月間
その結果
ロンドンオリンピックの舞台に立つことができた
▼夢の実現のためには
本人の強い意志、ハードトレーニングは勿論だけど
振り返るといつでも、優しく助けてもらっていた。
振り返るといつでも、厳しく見守ってもらっていた。
夢への実現には親、友達、仲間、先生の存在が大きいと話す佐野さん。
素直な心と感謝の気持ちを忘れずに
そして何か壁にぶつかったときは、あきらめない気持ちが大切だよ。
と勝沼中学校の生徒に語っていただきました。
講演の後は、外に出で実技指導
なれない体育館での講演に凝り固まった生徒の表情を和らげようと
長縄とび500回の指令を下す佐野さん。
生徒からは困惑と「えーっ」という声が
意図を聞いてみると
「難しそうな目標も実際やってみると案外できちゃうんです」
「特にグループ対抗なんて冠をつけるとなおさら集中しますよ」「ほら」
実際生徒たちは楽しみながら時間もかからず500回をクリアできた。そして楽しそうだ。
何事も出来ないとあきらめるのではなく、集中してトライしてみること
実際こうやって出来るのだから・・・
実体験をしてもらいたくてと生徒に話してくれた
佐野さんは、少しの時間であったが、姿勢の作り方、利き足の確認の仕方を教えてくれました。
佐野さんどうもありがとうございました。
←今回の報告書
※レアリゼとはフランス語で夢を叶える・実現させるの意