記事番号: 1-3295
公開日 2022年03月17日
更新日 2022年05月27日
令和4年3月9日(水)に「髙野正誠生誕170年記念髙野家文書解読調査報告会~葡萄三説を説く」をオンライン開催しました。報告会には県内外からワイナリー関係者を含む約40名が参加しました。
報告会は2部構成で、1部では小野正文文化財指導監より、髙野正誠が『葡萄三説』を刊行するまでの経緯から、髙野が『葡萄三説』をもって成し遂げたかった一大葡萄園構想の内容、当時実施したクラウドファンディングと思わせる資金集めの方法まで詳細に解説をしました。
また、大日本山梨葡萄酒会社の設立日や、会社の解散時期は設立当初から決まっていたことなど、今回の調査で明らかになったことを報告しました。
2部では、令和2年度から2ヵ年にわたって解読調査を行ってきた『葡萄三説』の草稿(日本ワイン140年史の構成文化財)について、草稿〇版(1校目)、△版(2校目)、葡萄三説刊本の違いや、髙野正誠自身の加筆修正点について解説をしました。
また、『葡萄三説』の草稿調査の過程で新たに発見された、一大葡萄園開設の協力を求め、関係者・有力者に宛てたハガキやその返書(ハガキ・書簡)の解読成果を報告しました。
報告会の質疑応答では、髙野正誠のひ孫で、髙野家文書の所有者でもある髙野正興さんも登壇し、参加者からの様々な質問にリアルタイムでお答えしました。髙野正誠生誕170年を迎え、今一度その功績や志に触れるひとときとなりました。
■高野正誠のひ孫である高野正興様より、調査報告会のために特別に高野正誠が所有していた「大日本山梨葡萄酒会社」の株券10枚を展示していただきました。
■高野家ご夫妻、公益財団法人山梨文化財研究所の皆様
甲州市教育委員会文化財課職員
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