ケカチ遺跡出土和歌刻書土器附同竪穴建物跡出土品１６点（けかちいせきわかこくしょどきつけたりどうたてあなたてものあとしゅつどひんじゅうろくてん）が、このたび市の文化財として指定されました。

これを記念いたしまして、和歌刻書土器（複製）を重要文化財旧高野家住宅（甘草屋敷）にて展示いたします。

平成29年８月、甲州市塩山下於曽・熊野地内にかけて所在するケカチ遺跡から、皿の表面に仮名文字で和歌一首が刻まれた土器が発見されました。この土器は平安時代（10世紀半ば頃）のもので、和歌そのものも、これまで発見されていなかった新出の資料となります。

10世紀初頭には仮名で序文が書かれた勅撰和歌集である「古今和歌集」が成立しており、その中には「しほの山」（塩山）を詠んだ歌もあります。地方の名勝が都でも広く知られていたことが伺えます。

しほの山　さしでのいそに　すむ千鳥　きみがみよをば　やちよとぞなく（作者不明・古今和歌集より）

和歌刻書土器の和歌は平安時代に地方で詠まれ、その歌を土器を焼く前に記して作成されたものであり、仮名文字が地方にも普及していたことがわかる貴重な資料となります。

歴史ある建物の中で、千年の歴史を感じてみませんか。

１．期間

令和6年11月1日〜12月27日まで（旧高野家住宅休館日を除く）

２．場所

甲州市塩山上於曽1651−15　旧高野家住宅（甘草屋敷）主屋内

３．観覧

旧高野家住宅観覧料が必要です（個人大人310円・子供200円、団体大人200円・子供100円）

※なお、実物は山梨県立考古博物館（甲府市）にて常設展示されております。

お問い合わせ先

甲州市教育委員会生涯学習課文化財担当

TEL　０５５３−３２−５０７６（平日午前８時３０分から午後５時１５分まで）