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甲州市の歴史ある寺院を訪ねて

地域・自然・文化

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いにしえの時代からそっと静かに佇み、私たちを見守り続けるお寺が甲州市には数多くあります。

騒がしい日常からちょっと離れて、一緒にお気に入りのお寺探しにでかけてみましょう。

「恵林寺」の座禅体験で自分自身と向き合おう

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乾徳山恵林寺(えりんじ)は山梨県を代表する戦国武将、武田信玄の菩提寺として知られています。

恵林寺では、毎週土曜日と毎月第2日曜日に座禅会が行われています。
座禅と聞くと堅苦しく感じてしまうかもしれませんが、誰でも無料で座禅を体験することができるので、初めての方も気軽に参加することができます。当日、恵林寺にて受付を行っているので、気軽に出かけてみましょう。

座禅は本堂で行われます。座禅を組み、境内のぴんと張った空気を吸い込み、ゆっくりと吐き出してみます。ただ自分の呼吸だけを感じていると、自分の内側に目をむけることができます。こうやって武田信玄もここで自分と向き合っていたのだろうかと遠い昔に想いを馳せてみます。

本堂から見える美しいお庭は、国の名勝指定を受けています。座禅を通して、このお庭がより美しく、よりあざやかに感じられます。

山梨県内唯一の磨崖仏があるお寺「栖雲寺」

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天目山栖雲寺(せいうんじ)は信玄の息子、武田勝頼が最期にめざしたお寺だといわれています。県指定史跡の石庭は、急斜面に多くの巨大な岩が連なり、なんともダイナミック。この岩の上で僧侶たちが座禅を組み、修行をしていたそうです。

木々の間にある大きな岩に刻まれているのは、地蔵菩薩と文殊菩薩の磨崖仏(まがいぶつ)です。「磨崖仏」とは、自然の巨石や岩壁に彫刻された石仏のことです。山梨県では唯一の磨崖仏で、県指定の文化財にもなっています。

数百年の歳月の間、雨風にさらされながらもほほえみを絶やさない菩薩様を見つめていると、時間を忘れてしまいそうです。菩薩様に会いに行くには、急な山道を抜けて行くので、歩きやすい靴がおすすめです。

毎年11月上旬に「宝物風入展」が行われます。普段では見ることのできない「木造普応国師坐像」や「木造業海本浄坐像」などが、年に一度だけ特別公開されます。天目山の美しい紅葉を眺めながら、栖雲寺を訪れるのもまた趣がありそうです。

地域の子どもたちの成長をやさしく見守る「立正寺」

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勝沼町休息(きゅうそく)に休息山立正寺(りっしょうじ)があります。この休息という地名は、鎌倉時代に日蓮聖人がこの地で休息したことに由来します。

毎年11月23日から24日かけて、地元では「おこやっさん」という呼び名で親しまれている子安祭りが立正寺で行われています。子安祭りとは、安産祈願、子授け、家内安全、成長を願う伝統あるお祭りです。

子安祭りでいただく竹のひしゃくは、底が抜けています。これはストンと子どもが産まれますように、と安産への願いがこめられています。出産の翌年の子安祭りには、無事に産まれましたとひしゃくを返しにいくのが習わしです。母がそうしてくれたように、自分が母になるときに子安祭りに祈願に行く。母から娘に、そのまた娘へと、受け継がれている伝統ある行事です。命がつながっていくように、子を想う親の気持ちも、子安祭りと共につながり続けています。

立正寺では小中学生を対象とした「立正寺寺子屋」も行われます。夏休み初めの3日間に、広くて涼しい客殿にて、夏休みの宿題に取り組みます。

休み時間にはスイカ割りをしたり、境内を散策したりします。長い廊下の雑巾がけ体験もできます。参加する子ども達の一番の楽しみは、3日目のお昼ごはん「流しそうめん」です。立正寺の境内の竹で作った長いそうめん台での流しそうめんは、子ども達にとってはかけがえのない思い出になっています。

地域と共に歩む立正寺の姿は、地域の人々に愛され続けています。

甲州市随一の歴史あるぶどう寺「大善寺」

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甲州市勝沼にある大善寺(だいぜんじ)は手にぶどうを持った薬師如来像が祀られていることから、ぶどう寺とも呼ばれています。

本堂は薬師三尊像を安置していることから「薬師堂」と呼ばれ、国宝に指定されています。「薬師堂」には弘安9年(1286年)と刻銘がされており、これは山梨県で一番古い建物とされています。

大善寺には他にも十二神将立像や、日光菩薩立像、月光菩薩立像など、国の重要文化財に指定されている貴重な仏像などが数多く安置されちます。

大善寺では、毎年5月になると藤切会式(通称「藤切り祭り」)が行われます。大蛇に見立てた藤の根を修験者が切り落とし、それを奪い合い家内安全のお守りとします。この珍しい藤切り祭りは日本の奇祭のひとつとされ、国の選択無形民俗文化財に指定されています。

まとめ

お寺というと、なんとなく厳かで近寄りがたいイメージがあるかもしれません。しかしお寺の由来や歴史を学んでいくと、そこにはともに人々の暮らしがあり、地域とお寺との深い結びつきを感じることができます。お寺は、今を生きる人々の安息の場所でもあることに気づくことでしょう。

あなたにとってお気に入りの心安らぐお寺がきっとあるはずです。ぜひ、甲州市で見つけてみてください。

施設情報

[施設名称]乾徳山 恵林寺
[住所]山梨県甲州市塩山小屋敷2280
[電話番号]0553-33-3011
[拝観時間]8:30~16:30
[定休日]年中無休
[HPアドレス]https://erinji.jp/
[その他]恵林寺座禅会 
     毎週土曜日 6:00~7:00
     毎月第2日曜日 15:00~16:00 
     参加費無料

[施設名称]天目山 栖雲寺
[住所]山梨県甲州市大和村木賊122
[電話番号]0553-48-2797
[拝観時間]8:00~16:00
[定休日]
[HPアドレス]https://www.tenmokusan.or.jp
[その他]

[施設名称]休息山 立正寺
[住所]山梨県甲州市勝沼町休息1713
[電話番号]0553-44-0462
[拝観時間]
[定休日]
[HPアドレス]https://fc11750220181601.web4.blks.jp/
[その他]

[施設名称]柏尾山 大善寺
[住所]山梨県甲州市勝沼町勝沼3559
[電話番号]0553-44-0027
[拝観時間]4~11月9:00~16:30、12~3月9:00~16:00
※最終受付は拝観終了30分前まで
[定休日]
[HPアドレス]https://fc11750220181601.web4.blks.jp/
[その他]

ライター:mog2

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