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女性起業家インタビュー 地元愛に溢れたサロン起業への道のり

定住型 起業

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JR塩山駅前にあるネイルサロン「Salon de Cherily サロンドシェリリー」を経営している雨宮なつみさん28歳。ネイルサロンオーナーとして甲州市で起業した雨宮さんに、起業までの道のりや、普段のお仕事内容、さらにはコロナ禍での状況と今後の展望についてお聞きしました。

まずはサロンを経営するに至ったきっかけを教えて下さい。

写真1:ネイルチップ.jpg

子どもの頃から、「自分のお店を持つこと」が私の夢でした。昔から何かを作ることが趣味だったのですが、ネイルに出会ってその奥深さや可能性に魅力を感じたため、ネイルサロンを開こうと決めました。

とはいえ、当然開業資金を確保しなければならず、最初は働きながらネイルスクールに通って資格を取得しました。また、他にもさまざまなバイトを掛け持ちしながら、お店の開業資金のための貯金をしていきました。

開業に関しては、市や商工会の補助制度や、伴走型の創業支援制度などがあるようですが、当時そういったものがあることを知らなかったので、すべて自分の貯金でまかないました。そのため、少しずつ事業を拡大して、現在に至ります。

最初はアパートの一室でサロンを開業し、顧客の開拓をしました。その後、塩山駅前で店舗を構えたいと思い、地元の不動産業者を利用しました。そして、現在の店舗の物件に空きが出た情報を教えてもらい、2019年5月に塩山駅のすぐそばに念願のサロンを開くことになりました。

現在の店舗は、以前エステサロンがあったこともあり、ほぼ居抜きで入りました。そのため、改装費用はあまりかかりませんでしたが、ちょっとした工事は地元の知り合いに頼むなどしています。ホームページ開設には少し費用がかかったので、銀行の融資を受けました。

サロン開業に関しては、一度に行うとなると大きなお金が必要になると思いますが、私の場合は、少しずつできる範囲から事業規模を広げていったので、大きな負担にはなりませんでした。夢を叶えるためにコツコツ仕事の実績を積み、「開業したい」という自分の気持ちがぶれなかったので、こうしてサロンを開くことができたのだと感じます。

甲州市でサロンを経営していてどんなときにやりがいを感じますか?

写真2:話している写真.jpg

私は甲州市塩山で生まれ育ち、この地域に愛着を持っています。そのため、甲州市以外にサロンを持つことは考えていませんでした。田舎は人との距離が近くて、時には面倒なこともありますが、その近さが心地良かったりもします。サロンに初めていらっしゃるお客様とも、話していくうちに共通の話題が広がっていき、情報交換もできます。それから、お客様の質も良いと感じますね。

2019年秋には甲州市商工会のまちゼミに参加し、「自分でできる正しい爪のケア」講座を開きました。このように地域密着型サロンとして、お客様のトータルビューティーをサポートしています。ネイルの他にも、まつ毛エクステやまつ毛パーマ、さらには県内では珍しい黄土よもぎ蒸しなどのメニューも提供しています。

仕事のやりがいは、やはりお客様が喜んでくださることですね。お客様が私がデザインしたネイルを気に入ってくださり、指先が輝くことによって笑顔になることがとても嬉しいです。

コロナ禍においてサロンの状況はどのように変化しましたか?

写真3:デザインネイルチップ.jpg

コロナ禍で、ネイルの依頼は減りましたが、まつ毛エクステやまつ毛パーマに来るお客様が増えました。というのも、新しい生活様式でマスクの着用機会が増え、目の周りでオシャレを楽しむ方が多くなったのだと思います。

コロナ禍で気が滅入ることが多くなったり、気圧の変化等で自律神経が乱れ、気象病も流行っています。そこで、サロンとしては疲れを癒やすためのリラクゼーションとして、来年にはヘッドスパや耳のマッサージを提供できるように現在準備しています。

こうしたコロナ禍でも状況を前向きに捉えて、常に新しいことにもチャレンジしていきたいです。

サロンの今後の展望は何ですか?

写真4:作業中の写真.jpg

甲州市で開業をして、よかったと思う反面、少し大変だなと思うことは、ネイルに対する偏見があることですね。特に田舎では、「ネイルをして家事や仕事ができるのか?」と、いまだに敬遠されることもあります。私の中では、そうした偏見やネイルに対する誤解を取り払うのが課題です。

しかし、ネイルの目的は、オシャレだけではありません。特にジェルネイルは、爪を強化したり、保護したりするためにもおすすめなので、そうした良さをこのサロンから発信していきたいです。

それから、男性もぜひ爪のお手入れに興味を持って欲しいです。名刺交換や書類のやりとりの際に、整えられた清潔感のある指先だと、相手からの好感度がアップするかもしれません。爪を磨いて、トリートメントするだけでもかなり印象が変わりますよ。

地域密着型サロンとしてこれからは仲間と共に

写真5:お店の外観.jpg

この仕事を通していいな、と感じるのが、甲州市の「地元」感です。私のサロンのチラシやロゴは、塩山在住の同級生のデザイナーが作成しています。また、同じく塩山で脱毛サロンを経営している同級生とは、サロン特典を共有するなどして、お互いに切磋琢磨しています。

私がお店をやっている塩山駅前は、駅前なのにお店が少なく、少し寂しく感じています。お客様からは時々「ネイルサロン以外に行くところがない」と言われることも。そのため、もっともっと地元が活性化すればいいな、と思いますね。

最後にこれから起業する人に一言

「最初から出来る人はほとんどいません。自分で限界を決めずに常に努力を惜しまないこと、周りからの評価を気にしないで自分の進む道を信じることが大事だと思います。」

まとめ

この記事では、塩山地区でネイルサロンを経営されている雨宮なつみさんにお話を伺いました。ポジティブでフレンドリーななつみさんは、夢を叶えるために人一倍努力をされている素敵な女性でした。

「地元は落ち着くし、安心できる場所」と、地元愛に溢れたなつみさんだからこそ、お客様に寄り添ったサービスが提供できるのでしょう。

20代の若い力で、これからの甲州市をぜひ盛り上げて欲しいですね!今後の活躍に期待しています!

店舗情報

Salon de Cherily サロンドシェリリー

[HP] https://cherily7.com/
[住所] 甲州市塩山上於曽1872 2F-C号室
[電話番号] 070-2790-4150
[営業時間] 10:00〜22:00(要予約/19:30LAST)
[定休日] 不定休

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