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甲州市で憧れの古民家生活を実現!

二拠点 定住型

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移住者インタビュー:小笠原俊一さん

山口県出身。家族で東京に住んでいたところコロナ禍で仕事が一変し、長年の夢だった古民家での暮らしを実現するため、東京と山梨のニ拠点で生活することを決めました。空き家バンクを活用し、家族の応援を受けながら、思い出深い塩山に古民家を購入。試行錯誤をしながら改修作業を進め、地域の人たちや移住者との交流を楽しんでいます。

Q.甲州市に住もうと思ったきっかけは?

A.コロナ禍で生活を見つめ直し、塩山という土地にご縁を感じたので。

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61歳の時、長年勤めていた会社を辞めて独立し、建築設計事務所を始めました。たまたま東京オリンピック関連施設の設計をしていた時に新型コロナウイルス感染症が流行しました。着工していた仕事が止まり、全てが白紙に戻るという事態になりました。仕事が無くなって時間を持て余した時に、「これは自分の生活スタイルを見直す時だ」と考えるようになりました。そうしたなか、「今こそ、ずっと興味を持っていた古民家生活を実現するチャンスでは?」と思い、一念発起したんです。

二拠点生活を視野に入れ、最初は東京から近い場所をいくつか探し、その中で候補に上がった場所の一つが甲州市でした。実は、甲州市の塩山地域は、子どもが小さい頃から何度か遊びに来たことがあり、馴染みがありました。甲州市以外にも何カ所か候補の場所を巡ったのですが、やっぱり甲州市の塩山という場所が好きだという第一印象が強く、甲州市に落ち着きました。

Q.古民家はどのように探しましたか?

A.空き家バンクで見つけました。

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候補地は、主にインターネットで検索。現在の家は、甲州市の空き家バンクで検索しました。写真を見て、すぐに市役所に連絡し、見学の予約を取ったのですが...。最初見学に訪れたときは、家はボロボロで残置物も多く、すぐには決められませんでした。他にも空き家バンクや、ネットを駆使して探しましたがなかなか見つからず...。

しばらく時を置いて、この家に再度見学に行くと、残置物は処理され、家の状態がよくわかるようになっていました。そこで「これなら!」と思い、契約の旨を伝え、10月に契約をして11月から改修工事となりました。

関連リンク:空き家バンク

Q.家の改修で苦労や工夫したポイントはありますか?

A.ご近所さんの口コミ、地元のホームセンター、インターネット等を駆使しています!

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まず、改修を始める前に、家から見えるご近所さんにあいさつ回りをしたんです。その際に、「大工さんや水道屋さんを、ぜひ紹介してください」と話して回り、それがきっかけで地元の大工さんを紹介していただきました。
最初に自分では手に負えない難しい工事限定で、大工さんに改修工事をお願いしました。予算の都合もあるので、その後は大工さんに工具の使い方や作業の進め方を教わり、自分1人で工事を進めることになりました。毎日が試行錯誤の連続でしたが、何とか少しずつ形になってきました。YouTubeは随分と参考になっています。あとは大工道具をネットオークションで調達したり、ネットで電動工具を購入したりと田舎暮らしをしていてもネット環境さえあれば、何の問題も無く作業が進みます。

Q.甲州市での暮らしはどうですか?

A.非常にご縁を感じる毎日です。

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この家や、塩山と言う土地もそうですが、こちらに越してきて非常に「ご縁」というものを感じています。私の母は現在、市内の老人施設にいるのですが、こちらもご近所さんとの偶然の会話がきっかけで入所する施設がとんとん拍子に決まりました。

また、移住者や二拠点生活仲間でお茶会をする「甲斐の会」というコミュニティを主催しています。そこでもご縁を感じるつながりがあります。作り手のいない畑や、売りに出したい古民家など、偶然が重なって良いご縁がつながる瞬間に何度も立ち会いました。

田舎暮らしの場合、「地域の人たちと馴染めるか心配」という声がありますが、直接話をして相手を知ることで、関係性は築けると感じます。今の家を直しているときに、近所の方によく声をかけられましたが、皆さんが口を揃えて「住んでくれてありがとう」とおっしゃるのです。聞くと、荒れている庭や空き家が目立ってくると、周囲の方も不安になるのだそう。私がここで家や庭をきれいに整えることで、地域に安心が生まれるのはいいことかもしれない、と日々感じています。

また、そういったつながりから我が家のことを近所の方が気にしてくださり、果物やストーブ用の薪を分けていただくことも。大変ありがたいことだと感じています。

Q.これから移住または二拠点生活を考えている人に一言!

A.もっと田舎に住みましょう!

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私たちのようなシニアは、「都会ではなく、田舎で暮らしましょう!」と伝えたいですね。そして微力ながらも、移住先でお金を使うことによって、その地域に少しでも経済効果があるのなら、それこそが地方創生にもなると思います。

しかし、今の甲州市は移住者が暮らせる家が圧倒的に足りないと思います。聞くところによると、市内にはまだまだたくさんの空き家があるそうです。持ち主の人たちは、その処分方法に困って、なかなか手放せないと言う話も多くあります。私自身も、これまでの経験から、今後移住を考えられている方や空き家の悩みを解消するためのアドバイスや手助けができればと考えています。

2024年8月末時点

プロフィール

小笠原俊一さん
移住前:東京都(山口県)
移住エリア:塩山
2021年1月に甲州市へ移住。空き家バンクで見つけた古民家を改修し、東京と塩山で二拠点生活。

https://www.instagram.com/ogasawara.shunichi/

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