記事番号: 1-1060
公開日 2018年06月12日
更新日 2018年07月18日
6月9日(土)に黒川金山遺跡見学会を開催しました。梅雨入りと台風の接近で開催が危ぶまれましたが、当日の現地は好天に恵まれ、さわやかな風が心地よい登山日和!今回は、身延町湯之奥金山博物館との共同企画として実施し、参加者と職員を含めて48名の大所帯でしたが、みなさん無事に下山できました。
遺跡では、かつて寺院があったといわれる寺屋敷地点や黒川千軒とよばれる鉱山町にのこる坑口、テラス(建物を建てるために斜面に石を積んでつくった平らな土地)群などの遺構や、磨り臼などの遺物を見ていただきました。
また、道中には巨石を割って生えている樹木があったり、斜面に集まる岩にコケがびっしり生えていたりと、110年以上も東京都の水源地として護られてきただけに神秘的な印象のある場所でもあります。
朝8時半ころに柳沢峠を出発して、帰ってきたのが午後5時。約8時間半の行程でした。
※黒川金山は、山梨県の北東部、甲州市の黒川・鶏冠山の東側山腹に位置する遺跡で、身延町湯之奥の毛無山の山腹に位置する中山金山とともに、平成9年に「甲斐金山遺跡」として国指定史跡になりました。黒川金山は、戦国時代に甲斐国を統一して甲州金を流通させた武田信玄の金山と考えられ、三十数ヵ所の坑口、精錬場跡などが確認され、最盛期には黒川千軒と呼ばれる鉱山町を形成していました。中山金山は、戦国時代に河内地方を支配していた穴山氏によって拓かれ、穴山氏の滅亡後は徳川家康によって採掘が続けられ、すり鉢状の採掘跡や坑道跡などの遺構、引き臼や鏨(たがね)などの鉱山道具、陶磁器、銅銭などの日用品が出土しています。
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